ぼくらの愛のしくみ

ぼくの周りのひとたちはやさしい話を愛していて、ぼくはそれに時折、少しだけがっかりする。なぜやさしいものを愛するのか、なぜあたたかいものを愛するのか。もしくは、なぜひたすらに愛することができるのか。ぼくらは人間を愛せてしまうと百の口が揃って…

せかいのはなし

心臓を捕まえなくても人間を抱きしめたならその鼓動を知ることができたそれだけの話だった(人間から取り出した心臓は、もう既に脈打ってはいないのだ。いないのに。)

Wissen

無音で響く吐息ぼくらのパトス消え入りそうなその光が新しい日の目を見るのはいつだ解き放つ方法を知らないぼくは嘔吐によって自らを損なうそうして表現をするでも、それでもたとえばぼくがその姿を嘲笑い彼らに向けて満面の笑みを放てるようになれればああ…

ぼくは彼だと言ったときにそれは間違いであるか?

「あなた自身はもう滅んでしまっているのだろうか」死にゆく彼女の手は紅に染まっておりほのかに温もっていたきっとぼくらみんな犯罪者だ心臓の鼓動を偽って操り人形のふりをしているのだそうしてそのまま朽ちてゆくも脈動に想いを馳せて死んでゆくもいずれ…

羊の一鳴きで心臓がゆるやかに止まってしまえばいい

溜まりゆく走り書きをここでまとめても良いのかもしれないと思い始めている。Twitterの方は完全に観覧用にしてもいいな。というかそれに気が付くのがえらく遅すぎるのではないかという気もするが、まあ気長に考えよう。お昼寝を1時間摂取したために夜中眠れ…

極限的理性の喚声

ああ、愛しきニーチェ!きみの瘴気が好きなのだ。ぼくはその毒を両腕に抱いて恍惚に浸る、天を仰ぐ。すべてを孕んだきみ。天国と地獄、嘲笑と敬愛、生と死、苦しみと幸せを。 ぼくはきみに出会い、そうして説諭をやめたのだ。きみが答えだったからではない。…

動物的理性

知性を学ぶことのない理性だただひたすらに動物のように何かを追い求めるこの世でいちばん阿呆と言ってもいいそんなロゴスだ 目指す先が幸福でないことはよくわかっているきみはなぜぼくなんぞに宿ってしまったのだ規則正しい呼吸ができずにうずくまる浅くゆ…