2016-08-03 隔離空間の所在 うた 優しく奏でられるようなやわらかな言葉の不在ぼくの舌に生い茂る棘さえも何も語らない時の狭間だ声をかけられて振り向いたら誰も居なかったと思ったのは一瞬のことだったかぼくらはいつに生きているかあの真白い空間はその住所は、ぼくに知ることができないものかリノリウムの床にこぼれた言葉は世界に解されないまま、きっとどこまでも存在している髪をさらう風はぼくの知らないところへゆくだろうあるいは広がる青空はぼくの知らないところにあるだろうその下でめを閉じ息を吸うなにも見えなくなるここは果たしてどこに存在しているだろうか