2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

永久の氷海

優しい色をした雪なんて食べる気になれない溜息だけをひとつ吐いて残らず溶かしてしまいたい時が流れない川の上を歩いて「ひとりになってしまったねえ」ときみは言うかい途端に森から影が伸びてきてきみを攫ってしまうことも知らないままにぼくがきみの居な…

ある午後におけるぼくの中身

ぼくはメタ認知が得意だ。いや、精確に言うならば、メタ認知が得意だというよりはそれでしか物事を捉え考えていないということになろうが。ぼくはどこまでもメタ認知によって問題の外側へ外側へと歩み続け、その結果として終には主観の外側へ辿りついてしま…

知性は罪だと提唱する知性

ねえ君、好きなことをしているからと言って、それが頑張っていないということの証明になるかい。ねえ、君、仕方がないから、自分のせいだからと言って、それが君自身を潰してよいという理由に、果たしてなるだろうか。ねえ、お願いだから、どうか、ゆっくり…

思う、世界

愛するものがたくさんあってどうしたらいいのかわからなくなる。すべてが愛おしいのにすべてを愛するのは難しくて泣きそうになる。なにもかもが優しくてぼくはなにもかもに優しくしたいのによくその通りにはならなくて悲しくなる。世界はとても優しくてぼく…

たとえば、神は何故、自殺をしないのか。

ぼくだったらもうとうの昔に死んでいる、自分が全知全能であると悟ったその日から三日後くらいには、きっと、もう、世界とともに死を選んでいる。神は何故、自殺をしないのか。 知っている。彼らの言う"神"はそんなにちゃちなものではないということを。人類…