2016-01-01から1年間の記事一覧

明くる日

吐く息がしろく染まってもそれは世界が一周したことの理由にならない地平線の向こうが見たかったぼくの思う、理想の向こうを見たかった ごとり、と音を立ててぼくの頭蓋は朝焼けを見る崩壊した世界を映すその眼は捉えきれない黒だったその内側に詰まる胎児の…

生の意義

内省できる言葉を持っていない、ぼくはいつからか無くしてしまった。しばらくブログに触っていなかったのは、まさにそうだったから。 でも、だからこそ無理矢理にでも言葉を吐き出すことにしたのだ。そうしないとぼくは死んでしまうような気さえしたから。 …

構造か、果たして様相か

その全てが自らの自己責任であり、一種の自傷であるのだと、ぼくは本当は知っていた。自分を罰さねば生きてゆけないなんてきれいな言葉で収まってしまえればいいのにね、そうしたら、ぼくなんてそれに満足してあっという間に終わってしまう。 そうして物語は…

愛するものへの懺悔

ただひたすらに、全てのものが懐かしいと思う。 時は存在しなくて、ぼくらの内にはただただ感情や自己の変化のみが存在している。だからこれは普段ないような感情の―自己のものの感じ方の―変化なのだろう。もう取り戻せない愛おしさ。決別した相手と「楽しか…

正しさの踏み躙られ方

ぼくにとって、たとえばある日突然母親が息絶えてしまうことの理不尽さと、社会において正しさという概念が通用しないことの理不尽さは、全く同等である。程度問題というのはその大抵が個人の価値観に依存するものだと思うし、そこに折り合いこそあれど絶対…

ぼくの未熟さについて

ぼくは至ってまだまだ未熟なのだ、と思う。湧き上がる怒りも、理不尽に対する正論の言葉も、ぼくが未熟だからこそ考えて、また感じてしまうのだと。そう考えた時、ぼくはどうしようもなく悲しくなる。怒りを感じるぼくに悲しみを憶える。だって、その姿は本…

泣きたいような愛の正体

ぼくは、思っているほども、思われているほども、これっぽっちだって強くはない。いつだって耐え難い悲しみや絶望や、もしくはあふれるほどの愛おしさに支配されている。ぼくの世界はいつだってその相貌を容易に変える、おそらくどうやっても完璧には表せら…

隔離空間の所在

優しく奏でられるようなやわらかな言葉の不在ぼくの舌に生い茂る棘さえも何も語らない時の狭間だ声をかけられて振り向いたら誰も居なかったと思ったのは一瞬のことだったかぼくらはいつに生きているかあの真白い空間はその住所は、ぼくに知ることができない…

世界組成

虹色の薄氷の張った川をぼくはそっと踏んで歩く踏んで歩く鮮やかな世界がぼくの目の前で散ってはじけた粉々になった破片は、肩や喉に刺さるそうして降りつもるぼくの色彩は変わらない殆ど永遠に暮れては昇る月を優しいものを見たい何よりも愛していて惜しみ…

倫理と論理、その果て

ぼくは倫理に逆らい得なかったその果ての姿だ。世界に納得がゆかなくて、じゃあぼくは客観的な正当性を得ればいいと思ったんだ。それはもう、考える道筋として至極単純にね。論理的に考えればいい。世界は整合しているはずで、なにかひとつの絶対的なものが…

永久の氷海

優しい色をした雪なんて食べる気になれない溜息だけをひとつ吐いて残らず溶かしてしまいたい時が流れない川の上を歩いて「ひとりになってしまったねえ」ときみは言うかい途端に森から影が伸びてきてきみを攫ってしまうことも知らないままにぼくがきみの居な…

ある午後におけるぼくの中身

ぼくはメタ認知が得意だ。いや、精確に言うならば、メタ認知が得意だというよりはそれでしか物事を捉え考えていないということになろうが。ぼくはどこまでもメタ認知によって問題の外側へ外側へと歩み続け、その結果として終には主観の外側へ辿りついてしま…

知性は罪だと提唱する知性

ねえ君、好きなことをしているからと言って、それが頑張っていないということの証明になるかい。ねえ、君、仕方がないから、自分のせいだからと言って、それが君自身を潰してよいという理由に、果たしてなるだろうか。ねえ、お願いだから、どうか、ゆっくり…

思う、世界

愛するものがたくさんあってどうしたらいいのかわからなくなる。すべてが愛おしいのにすべてを愛するのは難しくて泣きそうになる。なにもかもが優しくてぼくはなにもかもに優しくしたいのによくその通りにはならなくて悲しくなる。世界はとても優しくてぼく…

たとえば、神は何故、自殺をしないのか。

ぼくだったらもうとうの昔に死んでいる、自分が全知全能であると悟ったその日から三日後くらいには、きっと、もう、世界とともに死を選んでいる。神は何故、自殺をしないのか。 知っている。彼らの言う"神"はそんなにちゃちなものではないということを。人類…

きれいに錯乱の色で埋め尽くされたぼくの視界

ぼくは、精神を狂わせて、その意識を仮象の奥底に沈めなければこの世界で生きてなどゆけなかった――ゆけない、のだ。だから、きっと常に狂っている。こうしてぼくが今現在詭弁を弄しているという事態こそが、その事実を証明している。二重に狂っていると言っ…

必要不可欠なぼくらの空洞

ぼくは消え入りそうなこの中身を持たない空虚な言葉でぼくの空洞を満たす満たさなくてもいいことと決して満たされないことを知りながらぼくはさながら道化のように空洞を埋めてゆく空虚の中にそうして空虚が積み上がりそれでもぼくの口の端は言葉を紡ぎ続け…

解釈が積み上がること、そしてその愉悦

新しいことを知るのは面白い。たとえばそれが生を惜しむ理由にならないとしても。いろいろな本を読み、いろいろな人の話や講義を聞く。そうするとぼくの中に、その話す当人の視点や思考法、つまりその人なりの世界の解釈を仕舞ったひとつの抽斗ができる。そ…

たとえば、その痛みから逃れるなら

死を孕む激情が、ああ!どうかぼくを蝕みませんように、あなたを抱いて眠るぼくの右腕にただそれとわかる焼印だけを残してそうしていつでもぼくに寄り添っていますようにこの炎が、いつまでも絶えることのないようにぼくはその身を焼き尽くすのですあふれる…

世界の解釈

迸る感情が、表出を求めてぼくの内側を喰い破ろうとする。何への愛だろうか。そもそもの彼への愛か、知への愛か、優しさへの愛か、柔らかさへの愛か、それとも愛への愛か。強烈な行き場のない感情はどうしようもない文章になって、小さな世界をひとつ創り上…

ぼくらの愛のしくみ

ぼくの周りのひとたちはやさしい話を愛していて、ぼくはそれに時折、少しだけがっかりする。なぜやさしいものを愛するのか、なぜあたたかいものを愛するのか。もしくは、なぜひたすらに愛することができるのか。ぼくらは人間を愛せてしまうと百の口が揃って…

せかいのはなし

心臓を捕まえなくても人間を抱きしめたならその鼓動を知ることができたそれだけの話だった(人間から取り出した心臓は、もう既に脈打ってはいないのだ。いないのに。)

Wissen

無音で響く吐息ぼくらのパトス消え入りそうなその光が新しい日の目を見るのはいつだ解き放つ方法を知らないぼくは嘔吐によって自らを損なうそうして表現をするでも、それでもたとえばぼくがその姿を嘲笑い彼らに向けて満面の笑みを放てるようになれればああ…

ぼくは彼だと言ったときにそれは間違いであるか?

「あなた自身はもう滅んでしまっているのだろうか」死にゆく彼女の手は紅に染まっておりほのかに温もっていたきっとぼくらみんな犯罪者だ心臓の鼓動を偽って操り人形のふりをしているのだそうしてそのまま朽ちてゆくも脈動に想いを馳せて死んでゆくもいずれ…

羊の一鳴きで心臓がゆるやかに止まってしまえばいい

溜まりゆく走り書きをここでまとめても良いのかもしれないと思い始めている。Twitterの方は完全に観覧用にしてもいいな。というかそれに気が付くのがえらく遅すぎるのではないかという気もするが、まあ気長に考えよう。お昼寝を1時間摂取したために夜中眠れ…

極限的理性の喚声

ああ、愛しきニーチェ!きみの瘴気が好きなのだ。ぼくはその毒を両腕に抱いて恍惚に浸る、天を仰ぐ。すべてを孕んだきみ。天国と地獄、嘲笑と敬愛、生と死、苦しみと幸せを。 ぼくはきみに出会い、そうして説諭をやめたのだ。きみが答えだったからではない。…

動物的理性

知性を学ぶことのない理性だただひたすらに動物のように何かを追い求めるこの世でいちばん阿呆と言ってもいいそんなロゴスだ 目指す先が幸福でないことはよくわかっているきみはなぜぼくなんぞに宿ってしまったのだ規則正しい呼吸ができずにうずくまる浅くゆ…